アドベンチャー新登場:「隠されたワイルド地方

秘められた歴史が明らかになるとき、ブリグシーの過去とターシャの未来がぶつかり合う...

満帆で進むガレオン船よりも速く波間を駆け抜けるものがあるとすれば、それはゴシップだ。《海賊の海》の各地にある酒場では、普段は荒れ果てた土地である「ワイルド地方」と呼ばれる地域に突如現れた、草木が青々と生い茂り、サファイアのように青い空の広がる奇妙な場所の噂が、いまだまことしやかに囁かれ続けていた。

しかし、酒場「ユニコーン」にいるターシャは、自身に迫る危機を前にしており、噂話に興じる気にはなれずにいた。彼女はここ数週間、落ち着かない様子で返事を待ち続けていたのだ。直接ではないが、ある旧友からの返答を...

試練の時

海賊たちを悩ませる新奇な呪いは次から次へと現れるが、彼らの全員がそうした呪いを敬遠していたわけではない。中には、キャプテン・フレイムハートへの親愛の情を示す手段として喜んで苦痛を受け入れようとする者もいるし、ゴールド・ホーダーたちは指の一本や二本がキラキラに変えられたとしても、それは存分に仕事に励んだことの証だとしか考えていない。

とはいえ、ターシャは自ら呪いを求めたことなど一度もなかった。もちろん、死人のような話の原因 (ならず者の遺産のイベントの直前に明らかになった) にも無関心のままだったが、それでも座したまま戦いもせずに飲み込まれるなどというつもりも毛頭なかった。彼女の友人にして師である悪名高き伝説の海賊、キャプテン・ブリグシーがかつて語っていた治療法の話を思い出したターシャは、オーダー・オブ・ソウルにすべてを打ち明けるために開拓地《略奪島》を目指して出発した。彼女らからなら、もっと確かな情報を得られるのではないかと考えたのだ。

しかし、ことはターシャの思うようには進まなかった。ブリグシーのドクロが有していた記憶は、何年も前、彼女の悲劇的な過去をほとんど何も知らない海賊たちとの衝突が原因でブリグシーがガイコツへと姿を変えてしまったのちに、すでに吸い取られてしまっていたのだ。事態が複雑になってきたため、マダム・オリビアは必要な知識を得るために異例の手段に訴えることにした...

見る者の眼

ブリグシーは、やがて大きくなったターシャが見つけてくれることを願って、数多くの形見をワイルド地方の各地に埋めていた。マダム・オリビアは賢明にも、ターシャの代わりにそうした守られた贈り物を回収してくれる海賊たちを雇い入れ、はるかな過去の記憶を抜き出そうと超常的な手法で形見の記念品を統合させた。ターシャにとっては幸いなことに、儀式はついに成功し、オリビアはワイルド地方で過ごしていたころのブリグシーについての新たな情報を得た。そうして、真実を探求する新たな冒険の幕が開けたのだ。

ガイコツ王のドクロに何らかの力を与えかねない危険を避け、マダム・オリビアは代わりにブリグシーの記憶を独特の仮面へと移し替え、このアドベンチャーへ乗り出さんとする海賊たちが扱えるようにした。この仮面を身に着けた者は、呪われしならず者の語る情報を聞くことができ、彼女の足跡をたどってワイルド地方を旅することができるのだ。ターシャの呪いを癒す術を求めて。

しかし、伝説の海賊キャプテン・ブリグシーが関わると万事そうだが、今回もそう簡単にことは運ばなかった。単なる派手な飾り以上の何らかの役割を秘めているとマダム・オリビアが睨んでいた、ブリグシーの仮面の目立つ宝石が、やはり独自の知識を有していたのだ。この宝石は古代人が作り出した星図であり、今日の海賊たちが知る夜空の姿とは奇妙にも異なる星座が描かれていたのだ。

スターの役割

機会さえあればサッズが延々と語ってくれるだろうが、古代人は自分たちの伝承を守り伝えるため、特に重要な伝説の多くを天空へと祀ったのだ。こうした奇妙な星座の起源がどこにあるにせよ、ブリグシーはその背後に隠された神話こそが彼女を見舞った呪い、つまり今やターシャを襲っている呪いと密接に関係していると信じていた。そして、おそらくは、その呪いを覆す手段とも。

ターシャを助けられるかどうかは、海賊たちがブリグシーの旅路を終わらせて奇妙な星座の意味を解読できるかどうかにかかっている。もちろん、最近のワイルド地方の活性化と星座にどんな関係があるのかを解き明かすことも必要となるだろう。1 月 19 日に「隠されたワイルド地方」が始まれば、船員たちには伝説の語り手の視点から世界を見つめなおす機会が与えられるだろう。これから何が起きるのかは、星々が知っている...